きったんの、その一足が道となる

kintoneを使った業務改善の記録

kintone経理 Chapter 1-02『入出金の出納をkintone化してみよう』

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前回バックオフィスのDXへの第1歩を踏み出すためにまず振替伝票のkintone化を考えました。

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今回は現金などの出納を標準機能でkintone化するにはどのような方法があるか考えてみたいと思います。

 

 

現金出納帳

例えば現金出納帳といえば、こういうのを書いていました。

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画像はPCで入力されたものですが、当然当社では手書きをしていました。
毎月末、時間と労力がもったいないなぁといつも思いながら電卓をたたいていたのを思い出します。

現金出納帳アプリを作成してみる

今回は入金、出金の管理をするアプリを作ってみます。

この基本構造ができれば、出し入れで残高を出すようなものを簡単なものなら何でも対応できるようになります。

アプリの構造

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月単位でレコード化し、日々の出入りはテーブルにしました。

SUM関数を使い、入金合計と出金合計を出します。
前月繰越 + 入金合計 - 出金合計 で残高を計算します。

YYYY年MM月度という表示方法

「日付計算用」という日付フィールドを用意し、入力する月の日付(何日でもよい)を入力します。
文字列1行フィールドに「DATE_FORMAT(日付計算用, "YYYY年 MM 月度", "Etc/GMT")」という計算式を設定すれば完了です。


次月への繰越処理

次月へ繰り越す際は新規レコードを作成します。

その際通常通り新規作成せず、アプリアクションを使用します。
当月の残高を新レコードの前月繰越フィールドにコピーすることでスムーズに次月のレコードが作成できます。

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設定を保存しアプリを更新するとアクション実行ボタンが現れます。

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これで残高がコピーされて新規レコードが立ち上がりました。
そして日付計算用フィールドに次月の日付(今回は5月なので5月の任意の日付)を入力し、保存します。

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これで次月繰越フローができました。

 

今回のまとめ

この構造を使えば、銀行口座の管理や簡単な在庫管理にも使うことができるので、出納管理の基本形として覚えておくと便利です。

今後は入力用に入金伝票や出金伝票のようなアプリを作成し、それらを集約する形で出納管理を行うと、kintoneでの運用がしやすくなるかもしれません。

標準機能だけでそれを実現するのは難しいのですが、入出金で一つのアプリにするよりも入金と出金にアプリを分けた方が各業務のプロセスにおいて使いやすいアプリになると思います。

運用開始後、現場担当者が入力していきやすい形を作っていかないと、継続できなくなる可能性も出てきます。

アプリの完成がゴールにならないようにするのが重要ですね。

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