きったんの、その一足が道となる

kintoneを使った業務改善の記録

業務改善とkintoneSIGNPOST 第4回~継続した業務改善を行うために~


受注〜出荷までを管理するアプリの作成について、
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これまで3回にわたって実際の業務改善事例の中でkintoneSIGNPOSTがどう含まれているか振り返ってきました。
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ようやくアプリの運用を開始することができ、順調に業務フローも流れていっていますが、改善を一つのイベントで終わらせず、今後継続して改善を続けていくために考えていきたいことや抱えている課題を見ていきます。

小さなリリース単位、未来の変化への備え

システムの導入やアプリの運用がゴールではありません。
それは誰もがわかっていることなのですが、アプリの完成で満足してしまうことがあるのも事実です。
kintoneの強みとして、運用開始後にさらに改修をしていけることにあります。そのためにはまず完璧を目指すのではなく、「ある程度運用できそうなレベル」で開始するということです。

運用開始後に改善をするという前提で小さな単位でリリースをし、その後に振り返りを行うことが継続への第一歩なのだと思います。

そして運用開始後の改善を想定しておくことも重要です。
「今後この業務がkintone化できればこのアプリと連携したい」
「こんなフィールドが必要になるかもしれない」
ということを想定したアプリづくりも重要だと思います。


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現場代表

システム化によって業務改善を行うにあたって、
業務フローを理解した人間が開発に関わっていくということがポイントになってきます。

実際当社がkintoneを使ってうまく業務改善が進んできたのは、私自身がもともと現場作業員として入社し多くの作業を経験してきたことで、現場のニーズを理解していたことにあると思います。
たとえ高いスキルを持っていいシステムを作っても、現場のニーズからズレていたために全く使われなかったなんてこともよくある話です。

本当に現場が欲していることを知り、業務の流れの中でスムーズに入力が行えるようなアプリにするためにも、現場から業務を理解したメンバーに改善に加わってもらう、そしてkintoneを理解してもらうことができればいいなと思っています。。

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継続的な振り返り

運用開始から1週間ほど経ったところで、メンバーに聞き取りを行いました。

  • 入力や一覧画面など使用感はどうか
  • プロセス管理していても発生した業務の漏れはなぜ起こったか
  • 運用してみて改めてあったらいいと思う機能はないか

もちろんすぐに課題や改善案が出るとは思ってはいませんでしたが、1人のメンバーから言われました。
「プロセスを一つ追加してほしい」
簡単な改修ではありましたが、とても大きな発言だと思いました。

kintoneを軸にして業務を組み立てる考えになってきている、そう感じました。
まだまだ小さな一歩ですが、当社のメンバーも少しづつ「業務のkintone化」が進んできています。

定期的に業務を振り返り適切なフローで流れているか見直し、
そしてそれをしっかりとアウトプットすることはとても重要なポイントだと思います。

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担い手を増やす

アプリの運用を開始して、狙った通りミスは減っているように思います。
それでも継続的にワークフローを振り返り、もっともっといいワークフローを回せるように、改善を続けていきたいと思っています。

できれば次は私抜きで改善のプロジェクトを進めるようにしてもらいたい、というのが正直な願いです。

後進の育成に関して、以前書いたことがあるように当社にとっての最大の課題であり、私の一番の悩み事です。
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スキルを引き継ぐだけならそこまで大変なことではないかもしれません。
ただ、大切なのはスキルを正しく活かすことです。
同じ思想を持った人間はそうそういないし、それを個人が個人に対して教育してうまくいく事は稀なことではないでしょうか。



私が思うには、組織として将来のビジョンを明確にし、それをメンバーに示してやること。
そうすることで同じ思想を持ったメンバーが出てくるものではないでしょうか。

そしてそのメンバーに改めてスキルを学んでもらう、これが近道なのかもしれません。

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最後に

今回は
2-20 小さなリリース単位
2-17 未来の変化への備え
4-33 現場代表
5-37 継続的な振り返り
6-40 担い手を増やす

問題は一つ解決すれば終わりではありません。
流れていく業務の中で、新たに浮かんでくる問題とともに改善も同じようにサイクルとして回していく必要があります。
今回はそのために大切だと思うことを書いてみました。

「目標・目的を定めて方向性を定め、それに合わせた手段を選択し一つずつ進めていく。そして定期的に振り返って、改善を重ねていく」
そしてその入り口に置いてあるのがkintone SIGNPOSTなのだと思います。

この一連の記事で、一つの改善事例の中でやってきたことの中に、これだけSIGNPOSTの要素が含まれていました。

別の事例ではまた別の要素を参考に、業務改善を回していると思います。



ここまで読んでいただきありがとうございました。
皆様の業務改善の参考に、SIGNPOSTを手に取るきっかけになれば幸いです。