きったんの、その一足が道となる

kintoneを使った業務改善の記録

初歩的すぎて逆に見落としていた設定の話


ある日起こった、あまりにも初歩的なことのせいで逆に解決までに時間を要してしまった、くだらないお話です。

業務の概要


当社では建替経費をkintoneで申請し、給与と同じ日で締めて給与支給日に振り込みで精算する、という形にしています。

経費精算用のスペースを作り、申請用アプリを作っています。
そこからkrewDataでネットバンク取込用のcsvと会計ソフト取込用の仕訳データcsvを作成します。

それともう一つ、本来であれば申請1件ごとに承認者(社長)が承認してから経理へ回ってくるべきなのですが「通知が多くなるから1ヶ月全員分一覧で確認したい」という要望があったので、確認用アプリを作成し、振込手続きじに振込データのエビデンスとして確認してもらう流れを作っています。


アプリのカスタマイズと事件発生


確認アプリは、申請1件ごとに1レコードになり、締め期間のレコードが取引発生日順に並んでいます。

一覧画面は次のようにカスタマイズしています。

  • 担当者別に一覧を絞り込めるボタンを動的に配置
  • レシート画像を拡大表示するラジオボタンを動的に作成
  • 一覧で表示されているレコードの金額の合計を表示


IT音痴の社長に対して我ながらかなりの親切設計だなと思っていた矢先、問題が発生しました。



「合計金額が振込データと違うんだけど」


謎解きが始まる


・・・いや、そんなことあるはずないと。
同じデータから作成した振込データと確認アプリ。
むしろ確認アプリ経由で振込データを作成しているので違うはずがありません。

すぐに自分のPCで確認したら、振込データと一致していました。

違う一覧画面を見ているのか?
いや、カスタマイズが適用される一覧は一つしかないので合計金額が表示されている以上同じ一覧画面であることは明らか。

何か社長側で独自のフィルターをかけてしまったのか?
残念ながら自分から絞込をできるようなレベルでもなく「ここを触ってください」というところしか触らないため可能性は低い。

同じアプリの同じ一覧画面を見ているのにどうして・・・


謎は全て解けた


ふと思い立って聞いてみました。

「レコードの件数は何件になっていますか?」

「20件だけど。」



・・・これかぁ~~~~~!!!!



確かに表示件数の変更は教えたことありませんでした。
私は導入当初から100件表示するようにしていたので当然のように全件表示されていますが、教えていないから初期設定のままだったんですね・・・

・表示件数の変更は、各ユーザーごとに設定します。アプリ管理者やkintoneシステム管理者が、一括で表示件数を設定することはできません。表示件数の設定はユーザーごとに保持されます。
・設定したアプリやWebブラウザーだけでなく、他のアプリや他のWebブラウザーでも変更した表示件数が適用されます。


表示件数の設定はユーザーごとに適用されるので、kintone導入して約2年半たちましたが、すべてのアプリが初期設定の20件で表示されているのかもしれない、しかも全員に説明したわけじゃないのでほかのユーザーもこの状態の人がいるかもしれない・・・

そう考えると、そこまでしっかり教えないといけないのか、と考え直す必要が出てきました。

これぐらいは自分で見つけだすぐらいにはなってほしいんだけどなとは思うのですが・・・

オチ


謎が解けたので社長に報告しました。

「一覧画面の表示件数が初期設定の20件になっていたので、三点リーダーから表示件数を選んで変えてください。全件表示されれば振込データと合うと思います。」



「・・・三点リーダーって何?」



あ、やっぱりね。