きったんの、その一足が道となる

kintoneを使った業務改善の記録

勇気を出して踏み出した先にできたkintoneエバンジェリストへの道

踏み出せば、その一足が道となる

アントニオ猪木さんがプロレスラーを引退するときに朗読した「道」のフレーズです。
私はこのフレーズが大好きです。
新しいことを始めるとき、また仕事において会社を、周りを、自分を変えていきたいと思ったとき、先が見えない何かに挑戦するとき、迷いや不安で怖くなることもあります。

そんな時いつもこの言葉を心の中で念じます。

上手くいくかどうかなんてやってみなけばわからない。
失敗したってもう一度やり直せばいい。
踏み出さなければ道はできないのです。

今回は、ある一つのきっかけから勇気を振り絞って一歩踏み出した結果、自分の視野が広がり、やがて自分の思考だけでなく進もうとする方向まで変えてくれることになった、そんなお話です。

新卒時代のトラウマ

私は新卒で営業職に就きました。

もう20年も前のことです。そこでの毎日は今は思い出したくないというのが本音ではありますが・・・それはそれはつらかったのを覚えています。
自分が思っている以上に心のダメージとして残っており、転職するときも営業だけは避けるようになってしまいました。

対外的な仕事などできるはずもなく、社内でコツコツ自分の殻に閉じこもってもできるような仕事しかできず、人付き合いも疎遠になっていき、時間がだけが流れていきました。

迎えた転機

現職の経理職について10年ほどたちました。
相変わらず社内にしかで目を向けず内向的な業務しかしていませんでした。

そしてある時、一つの転機を迎えました。

2020年、新型コロナウイルスの流行により、テレワークを導入しようという流れになったことです。
そこで当社はkintoneを導入しました。
kittan.hatenadiary.jp



このkintoneを導入したことが、後に大きな変化をもたらすとは当時は考えもしませんでした。


大きかったコミュニティという存在

kintoneを導入してしばらく、一人でkintoneの管理をしていました。
当然のことながら、「会社が導入した業務改善のためのクラウドサービス」という認識しかなく、業務に活かすために毎日毎日kintoneを触り、機能や使い方などはインターネットで調べていました。

そんな中、kintoneにはいくつものコミュニティがあることを知りました。
ユーザー同士で交流し合い、ノウハウをシェアしたり情報を共有し合う、オンラインでのコミュニティやオフラインで開催させるコミュニティが多く存在していることを知りました。
のちにこのコミュニティの盛り上がりこそがkintoneの魅力の一つであると知ります。

kintone導入から少しして情報収集のため Twitterを始めた私は、ネット上での交流は少しづつ増えてきていたのですが、コミュニティに参加するというところまではいきませんでした。

「自分なんかが入っていっていいのだろうか」
「コミュニティ内で話することなんかないかもしれない」

いつもの負の思考サイクルに陥ることもありました。

ある日、こんなコミュニティに出会いました。
studypost.connpass.com


kintoneSIGNPOSTとは、「kintoneで継続的な業務改善をするための道しるべ」として、kintone経験者の考え方やコツを体系的・網羅的にまとめたコンテンツです。
kintone.cybozu.co.jp

この勉強会は毎週木曜日のランチタイムにSIGNPOSTについて雑談をするコミュニティで、kintoneSIGNPOSTに興味があった私は、迷いながらも参加を申し込んだわけです。

オンラインではありましたが顔を出して参加するのは初めてのことでした。
その時どんな話をしたかは覚えていませんが、そこからこのコミュニティにはほぼ毎回参加するようになっていきました。
それが私にとって大きな一歩を踏み出したことになりました。

そのコミュニティでたくさんの方に出会い、いろんな話を聞き、kintoneの活用法を学ぶことはもちろん、仕事をしていくための視野が広がっていくのを感じました。
それだけでなく、社外の人と色々なコミュニケーションをとることで、自分の意識が徐々に社外にも向いていくようになっていたのです。

kintoneエバンジェリストという制度

kintoneには、サイボウズ公認のエバンジェリストという制度があります。

あふれんばかりのkintoneへの愛と豊富な知識や経験を持ち、
kintoneのあらゆる可能性をオープンな場で、公開・発信し続ける 個人を対象にサイボウズが公認した方です。

www.kintone-eva.cybozu.co.jp

このエバンジェリスト制度というものを知ったのはまだコミュニティに参加し始める前のことでした。
エバンジェリストというものに選ばれればすごいことだと思っていましたが、「オープンな場で公開・発信し続ける」ことが私には難しいだろうと思い、夢のような話だとあきらめていました。

変わり始めた思考と進む道

SIGNPOST勉強会に初参加してから、コンスタントにそのコミュニティには顔を出していました。Twitterでkintoneについての発信をすることも徐々に増え、オンラインのコミュニティ「キンコミ」にも書き込むことも多くなっていきました。

そんなある日、サイボウズの方より一通のメッセージをもらいました。

「将来kintoneエバンジェリストを目指してみませんか?」

Twitterでの発信や書き込みを見てサイボウズさんから声をかけていただいたのです。

まさか僕のようなものが・・・?とは思いましたが、声をかけていただいたからには目指してみようと思ったのです。

まずは始めようかと迷っていたnoteを始めました。
人に読んでもらうのは恥ずかしかったのですが、うまく拡散してくれた方のおかげで読んでもらえるようになり、「勉強になる」「おもしろい」などの感想さえいただくようになりました。

そこからキンスキ松井さんのYouTube「キンスキライブ」にも参加させていただいたり、kintonehiveなどのオンラインイベントにも積極的に参加するようになり、自分でも信じられないほど、kintone界隈で自分が認知されていくようになりました。

そのあたりから、もっと自分の考えを知ってもらいたい、自分の経験を活かして何かを伝えたいと思うようになっていきました。

そして・・・

それから数か月、色々な想いや経験を言葉にして、noteやTwitterで発信を続けました。

そして、2022年7月、とうとうkintoneエバンジェリストに就任することができました。

あれだけ内向的で、社内のことにしか目が向かなかった私が、こんなことになるなんて1年前には想像もできなかったことです。



あの日勇気を出して一歩踏み出し、あのコミュニティに参加したことがkintoneエバンジェリストへの道を作り出したのです。
それだけでなく、コミュニティに参加している方々との出会いがあったから。あれから私の思考が変わっていきました。
踏み出した先に素敵な出会いがあった、とても幸運なことです。
この出会いには心から感謝しています。



最後に・・・
何かを始めたければ、変えたければ、
まずは一歩踏み出してみましょう。
迷わず行けよ、行けばわかるさ。
ありがとう!!